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【向源】瞑想を学びに坐禅と阿字観を比較体験するイベントに参加してみたレポート

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ゴールデンウィーク「死の体験旅行」という死を疑似体験するイベントに参加したが、同じく向源で坐禅と阿字観(あじかん)を比較体験するワークショップにも参加した

 


ちなみに僕は頑固な無宗教者なのであしからず。今回参加するまで阿字観(あじかん)という言葉すら聞いたことがなかった。。

 

世界最大級の寺社フェス「向源」

今回参加したのは、毎年ゴールデンウィークに開催される寺社フェス「向源」神道や仏教など日本の伝統文化を体験できるイベントが100コマ以上開催されるとのことだが、その中のワークショップとして「仏教プラクティス〜修行の効き目はどの宗派も同じ?〜」に参加した。

 

阿字観(あじかん)は「阿」という字が書かれた掛け軸を観る

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最初に断っておくと、阿字観は坐禅と違って幾分か宗教的だ。

 

阿字観はまず準備体操から

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真言宗で行われる阿字観は、身体をほぐすために体操から入る。

 

  • 最初に、正座から両手を前方の床に伸ばす。前に、もっと前に。
  • 次に、左手は前方の床に伸ばしたまま、右手は後方の斜め上に伸ばす。息を吐きながら。
  • 反対に、右手を前方の床に伸ばし、左手を後方の斜め上に伸ばす。息を吐きながら。
  • 今度は、正座のまま上体を後ろの床まで倒す。そのまま深呼吸を3回。
  • 最後は、合掌の状態から手を上げていき、両手でAの字を作る。息を吸いきったら、そこから一気に両腕を後ろに返して両手でYの字を作る。息を吐き、両手の親指を手のひらに握りしめてグーにする。

 

最後のは言葉ではうまく伝わらないかもしれないしれない。。

 

阿字観は声を出し、掛け軸を観る

体操が終わって身体がほぐれたら、あぐらを組んで阿字観を始める。 

 

  • 呼吸を整え、息を吐く方に集中する。
  • 声になるかならないか微妙なレベルで、「あー」と声を出す。
  • 次第に声を落としていき、声にならない「あー」を頭の中で続ける。
  • そのまま「阿」という字の書かれた掛け軸を、しばらくじっと観る。
  • 掛け軸からお月さまをイメージし、それをゆっくり胸に取り込む。
  • 胸の中のお月さまがだんだん大きくなり、建物を超えて、町を超えて、日本を超えて、地球を超えて、最後には輪郭が定かではなくなるところをイメージする。
  • そこから逆再生でお月さまを胸に戻していき、最後に掛け軸にお月さまを返す。

 

「あー」と声にならない声を出すことで、頭の中で音が反響し、自然と思考が抑えられる効果を感じた。

 

どんなものかうまく伝わった自信は正直ないので、実際にやってみないとわからないかもしれない。ただ、一人ではできない気がする。

 

準備体操を除いた一連の流れで、約15分とのことだった。そのまま坐禅に移行したので、最後に坐禅との違いをまとめてみたいと思う。

 

坐禅はただ座るだけの只管打坐(しかんたざ)

坐禅の流れについては、過去に参加した座禅会のレポートを参照してほしい。今回も曹洞宗坐禅を体験した。

 

曹洞宗で行われる坐禅「ただひたすら座る」という意味で只管打坐(しかんたざ)と呼ばれる。

 

基本動作として合掌(がっしょう)・叉手(しゃしゅ)・法界定印(ほっかいじょういん)の三進退(さんしんたい)があり、お辞儀のことを合掌低頭(がっしょうていず)と呼ぶらしいが、用語は一旦忘れよう。

 

無理に姿勢をよくしようとせず、重力に対して身体を垂直にすることを意識するのが力を抜くコツとのことだ。

 

阿字観と坐禅の違い

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阿字観坐禅にはいくつか特徴的な違いがある。

 

  • 阿字観は座蒲(ざふ)を使わず、座布団をそのまま使う。
  • 坐禅座蒲(ざふ)を使うか、座布団を折って縦にして使う。

ちなみに、上の写真に写っているのが座蒲(ざふ)だ。

 

  • 阿字観はあぐらを組むだけでもよい。
  • 坐禅は足を反対のももに乗せて座る。

ちなみに、坐禅の足の組み方を結跏趺坐(けっかふざ)や半跏趺坐(はんかふざ)と呼ぶ。

 

  • 阿字観は左手の上に右手を乗せる。
  • 坐禅は右手の上に左手を乗せる。

ちなみに、腹の前で両手を卵形に組むことを法界定印(ほっかいじょういん)と呼ぶ。

 

  • 阿字観は靴下を履いたままでもいい。
  • 坐禅は靴下を脱ぐよう勧められた。

 

阿字観と坐禅を比較してみての感想

阿字観坐禅を比較すると、いくつか対照的な点があるように感じた。

 

  • 阿字観は声にならない声を「あー」と発することで外から自分の思考に働きかけ、音が頭の中で反響することで思考を落ち着かせる。
  • 坐禅は時間をかけて自分を見つめることで思考を整理し、思考が落ち着いてくると外を見渡せるようになる。

 

  • 阿字観は掛け軸を使って、お月さまというイメージを活用する
  • 坐禅イメージを排除して、自分自身に直接向き合う。

 

僕の印象では、阿字観は外から自分を変えようと試み、坐禅は中から自分を変えようと試みるといった感じだ。

 

おわりに

こうして書いてみると、どうしても宗教的な感じになってしまったが、内容としては比較体験することで一粒で二度おいしいものだった。

 

ちなみに、阿字観はお日さまをイメージするのが本当らしく、今回お月さまをモチーフしたのは、実は阿字観ではなく月輪観(がちりんかん)というものだったらしい。。これ以上の説明は僕には難しそうだ。。そもそも、なんで「阿」なんだ。。

 

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