僕の考えるうつにならない秘訣(べき思考に陥らないために)
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こちらの記事やそれに対するコメントなどを読んでいて、僕もいろいろと考えてみた。いやー、みなさんいろんな視点があって大変参考になる。共感した方がブログやってないか探して読んだりしていた。
考えれば考えるほど、答えのない問題で途方に暮れるが、その人の境遇や環境、病状の経過やタイミング、人の言葉なのか本人の考えなのかによって、うつにならない秘訣は変わってくるなーと感じた。ここでは、サボることに対する考えを整理した上で、僕が考えるうつにならない秘訣も一つあげてみたい。
うつ病になる人がうまく、適度に仕事をサボれるのか問題
これは自分が回復してみるとよくわかることだが、会社では意識的にサボることは大変重要だ。ただ、自分が躁うつ病の真っただ中だったときに、これを言われて理解できたかというと難しい。いや、正直に言うと無理だったろう。
多少回復してきた今でも、最初この記事を読んだとき、「うまく、適度に仕事をサボれたら、うつになんてならないよ」と思った。実際に躁うつ病の真っただ中でサボったときは、罪悪感に苛まれてもっと苦しくなったものだ。
そういう意味では、うつ病真っただ中の人はサボらない方が楽だ。こまめに休むよりも数か月単位で休んだ方がいい。投薬も必要だろう。判断に迷うなら病院に行ってみよう。そうやって、病状の悪化を止める方が先決だ。環境を変える選択肢もあるだろう。
それでも仕事をサボった方がいい理由
病状の悪化を止めた上で、職場復帰をするときに「サボる」という考えは大変重要だ。日常的にできる対策だと言える。周りは「甘えるな」と思っているかもしれない。たぶん思ってる。それでも、サボることに慣れると、「サボる」という言葉の定義が変わってくる。
罪悪感を抑え込んで、サボることを実践してみると、「サボってもなんとかなる」という実感が湧く。さらには、サボった後の方が仕事に集中できることに気づく。「あれ?もしかしたら適度にサボった方が仕事が早く終わって、みんなハッピーなんじゃね?」そう考えると、サボることへの罪悪感は薄れてくる。
サボることに慣れていないと、「サボること=悪いこと」と思い込んでしまう。それは、かくあるべきという「べき」思考に陥っている。僕は歯を食いしばって、無理矢理でも「サボる練習」をすることで、なんとか乗り越えることができた。
僕はこう思うようにしている。「サボること=自分のパフォーマンスを上げるために必要なこと」。「サボる」という言葉に抵抗があるならば、単純に「休む」と考えてみよう。みんなが言っているとおり、「休むのも仕事のうち」だ。
サボっていいのは仕事の成果を出せている人だけなのか問題
陥りがちな誤りとしては、他人と比較してしまうことだ。他人と比較して、「自分の頑張りはまだ足りない」と自分を追い詰めてしまう。成果が出ている人だからサボっても許されると。だが、それでも適度に息抜きした方が、あなた個人の仕事の効率が上がるのであれば、それはサボるべきだ。
だが、サボることに慣れていないうちには、まだそれに気づけない。そんなときは別の視点が役に立つかもしれない。あなたの成果が出ていないのは、本当に頑張りだけの問題だろうか?それよりも、能力や環境、得意不得意の問題の方が大きくはないだろうか?たまたま今は運が悪いだけだとは考えられないだろうか?
人と比較して、どの程度サボればいいかわからないなら、もしくはサボりすぎてると思われないか心配なら、一度周りをよく見てほしい。うまく働いているなと参考になる人のサボり方を真似してみよう。
そうはいっても、同僚や上司からのプレッシャーはひしひしと伝わってくるだろう。そんなときはこの言葉を思い出そう。
特に、労働集約的産業なら、人が稼働してナンボですから、気遣うフリをするだけして、会社側の本音は、「できるだけしっかり稼働しろ」ですから(笑)
これを書いたのは、組織を管理すべき人事側の人間だ。真面目に働くのが馬鹿らしくなってこないだろうか?
そう思えたならば、もしかしたらうつから脱出するきっかけになるかもしれない。多少ショック療法のようなところはあるが、人によっては必要なことだと思う。僕らのために悪者になってくれたと思えばいい。
僕の考えるうつにならない秘訣
僕だったらうつにならない秘訣はなんと答えるだろうか。「サボる」というのは具体的でわかりやすいが、組織に属するケースに限定される。また、自己肯定感の弱った人にとっては、サボればサボるほど苦しくなることも事実だ。だからこそショック療法的に効くケースも多いだろうが。
そうやって、まだいい人ぶってしまう僕が考えてみると、こんな言葉が思い浮かんだ。
「やりたいことだけやって生きていく」
うつになってしまう人は「べき」思考に陥りがちだ。サボらず真面目に働くべき。もっと自分は頑張るべき。周りの期待には応えるべき。べき。べき。べき。
「べき」で考えるのではなく、「やりたいか、やりたくないか」で考える。やりたいことがなければ何もやらない。ただ、それでも生きていく。
サボったり、逃げたりするのに慣れていなくて、罪悪感を感じる人には、まず「何もしなくていい」と思ってほしい。そうして、少し落ち着いてきたら、サボる練習や逃げる練習を始めてみる。
逆に、やりたいことがすぐに思い浮かばなくても、焦らなくていい。みんな大きな夢なんかは簡単には見つけられない。読書やネットの中で見つかることもあるし、自然や思い出の中に見つかることもある。ただ、やらないといけないことに迷ったら、それをやらないという選択肢を持つ。すべてはあなたの意志次第だ。
おわりに
ブログだから書ける部分もある。面と向かって伝える際にはもっと言葉を選ぶ必要がある。むしろ、危ないと思った人がいれば、まずは話を聞くことに徹した方がいいし、考え方よりも身体を動かすことや規則正しい生活を送ることを勧めた方がいいと思うことを最後に付け加えておく。健全な精神は健全な身体に宿る。ただ、そばにいてあげるだけで救われることがあるかもしれない。
運動や睡眠、生活習慣などに関しては、id:xevra 先生の記事が簡潔にまとまっていて大変参考になる。僕も一番効果があったのは瞑想だった。やっぱり気づけないと何も始められない。そして、人間の脳みそは簡単に暴走する。日々の予防に勝るものはない。
今回考える中でこの本のことを何度も思い出した。もしかしたら参考になるところがあるかもしれない。
もしくは会社の経営側の論理について書かれている本を読んでみるのもいいかもしれない。