焦ってしまいそうなときに思い出してほしいこと10選
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僕はあがり症だし、突発的な不安が起こるとすぐにパニックになったり、途方に暮れてしまう特性を持っている。だが、いろいろな対処法を試すうちに、だんだんと自分で症状を抑えるすべを身につけることができてきた。同じような特性を持つ人に向けて、その対処法を紹介したいと思う。最初に断っておくと、前半は緊急対処、後半は問題解決に分かれた。
目次
- 1. まずは深呼吸
- 2. 丹田に力を込めてやり過ごす
- 3. 現実をあるがままに受け入れる
- 4. 自分の焦りをよく観察する
- 5. 周りの人の視線をよく観察する
- 6. 自分の頭の中をそのまま書き出してみる
- 7. 重要度と緊急度で整理する
- 8. 今できることに集中する
- 9. もっと優先順位の高いものを思い出す
- 10. 戻ってくることを誓って一旦逃げ出す
- おわりに
1. まずは深呼吸
定番中の定番だが、やはり呼吸は気持ちを落ち着かせるのに大変効果がある。焦っていると口呼吸になりがちだが、鼻で息をすることを意識する。吸うことに意識が集中してしまいやすいので、吸うより吐く方を長くしてみる。呼吸を一度止めてみると、そのあと自然に呼吸が深くなるのでおすすめだ。
2. 丹田に力を込めてやり過ごす
すぐに対応できないならば、まずは冷静になるための時間を稼ぐ必要ある。深呼吸と合わせて効果があるのが下っ腹に力を入れることだ。へその下あたりにある点のことを丹田(たんでん)と呼ぶが、その1点に意識を集中する。
呼吸自体も丹田を意識して行うと大変効果があるが、丹田に力を込めている間はしばしの落ち着きを取り戻すことができる。その間に急場をやり過ごしてもいいし、状況を把握することに努めてもいい。自然と歯を食いしばることになるので、声にならないうめき声が漏れたりする。これも呼吸法の一種だ。
3. 現実をあるがままに受け入れる
大変難しいことだが、なんでこんなことになったんだと後悔ばかりしていても状況が改善しないことも事実だ。理想が高い完璧主義者や、どうしても人と比較してしまって周りの目が気になる人ほど状況を受け入れられなくなる。どうしようどうしようと頭ばかりが回転して周りが見えなくなる。
これを打開するには、次に書くように自分と周りの状況をつぶさに観察してみることがおすすめだ。
4. 自分の焦りをよく観察する
焦ったときには冷や汗が出る。手汗や脇汗を止めようと念じても、生理現象を止めることはできない。身体の震えが止まらないかもしれない。手や足をぎこちなく動かすことはできるが、焦っていると震えを止めることは難しい。
恥ずかしいと思って止めようとしても無駄だ。生理現象はあなたの身体が生命維持のために働いているだけだ。逆に止めようと念じれば念じるほど止まらなくなる。頭で止めようと念じるのではなく、客観的に観察するだけに留める。みんな同じように起こりえる生理現象があなたにも起こっているだけだ。
コツとしては、動作をできるだけゆっくりすることだ。加えて、自分で自分の動作を実況中継してもいい。そうすれば観察する時間的な余裕が生まれるし、意識がそれてしまうことも防げる。また、身体を完全に停止することなど不可能なので、適度に動かしたほうがいいという側面もある。
5. 周りの人の視線をよく観察する
人間自意識過剰なだけで、周りは自分が焦っていることに気づいてないことも多い。どう見られているかを頭で想像ばかりしていてもダメだ。人の目が気になるのなら、実際に周りの人がどこを見ているのかをよく観察してみるといい。意外と自分に視線が来ていないことに気づくはずだ。
もし本当にあなたに注目が集まっているのなら、注意がそれるまで丹田に力を込めて時間が過ぎ去るのを待つ。時間が解決してくれることは多い。
ここまでで緊急対処は終わりだ。「スタンフォードの自分を変える教室」にも似たようなことが書いてあったが、最初の衝動を我慢することができれば、問題の半分は解決したようなものだ。うまくいっていれば、一時的な余裕が生まれて、状況も多少把握できているはずだ。次からは把握した状況を整理し、その上で対処法を考えていく。
6. 自分の頭の中をそのまま書き出してみる
もちろん課題・原因・対処などに整理して書き出せるのならそれが一番だが、訓練ができていないと最初は難しい。まずは自分の気持ちを思いつくままに書き出してみることから始めよう。書き出してから整理していけばいいし、書くことで落ち着きも得られる。
書き出してみると、意外と大した問題でもないことに気づくことがある。書き出しただけで気持ちの整理ができて大半の問題が解決してしまうことすらある。焦った脳みそは暴走しようとしている。一時的に落ち着きを取り戻した間に、頭の中身を吐き出しておく。
7. 重要度と緊急度で整理する
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書き出した項目について、緊急度と重要度で分類してみる。それが終われば対処法は決まったようなものだ。優先順位が明確になる。
- まずは、緊急度も重要度も高いものから取り掛かる。できれば放置せずにすぐに終わらせたい。早く終われば気が楽になる。
- 次に、緊急度は高いが重要度が低いものに手をつける。重要度が低いので完成度は二の次だ。終わらせることが重要だ。
- その上で、重要度は高いが緊急度が低いものをのんびりやる。ほとんどの場合はこれをやっている時間がダントツで長い。
- 最後に、緊急度も重要度も低いものはやらない。茶でも飲んで一息つこう。人生やらないといけないものなんてそんなに多くないものだ。
明日できることは今日やらない。今日やれることに手をつけてみる。
8. 今できることに集中する
やることが決まれば、それに集中する。このとき、うまくやろうなどとはあまり考えなくていい。そのときできることを愚直にやっていくことだ。優先順位さえ明確になっていれば、後は順番にこなしていくだけだ。どこに向かって進んでいるのかわからない霧の中ではなく、着実に前進している感覚が自分を勇気づけてくれる。
ここまでくれば、すでに起こってしまった過去やまだ起こっていない未来のことで悩むことはなくなる。悩む前に手を動かせるようになる。
9. もっと優先順位の高いものを思い出す
そこまでやっても、自分のキャパシティを超えてどうしようもなく感じるケースもある。そんなときは、もっと優先度の高いものを思い出してほしい。それも大きな枠組みで考える。長い人生の中で、もっと大事なことはないだろうか。
仕事で焦っているときは、もっと大事な家族や仲間のことを考える。人前で緊張しているときは、もっと見放されたくない恋人や親友のことを考える。お金や自分のことよりも、家族などの「重要な他者」を想像する方が効果的だ。たとえ失敗しても目の前のことは小さなことに思えてくる。
僕の場合は大事な家族のことを考えると、その家族を守るためにも自分の健康を気をつけるようになったし、自分のことを大事にできるようになっている。
10. 戻ってくることを誓って一旦逃げ出す
もっと優先順位が高いものがあるのであれば、それ以外のものからは逃げ出すという選択肢が生まれる。そのとき、単純に逃げ出すのではなく、戦略的な撤退と考えた方が気持ちが楽になる。あくまで優先順位に従っただけで、余裕ができればまた戻ってくるのだ。
逃げるのはかっこ悪いことではない。長い人生に休息はつきものだ。あのシュワちゃんもこう言っている。「I'll be back.」
ただ、気を強く持つためにも、現実逃避ではなく戦略的撤退と考えた方がいい。逃げ出す選択肢を残しておくことで、心の安息を保つこともできる。十分な睡眠と食事を取り、運動と瞑想で体調を整え、また戻ってくるのだ。
おわりに
焦らないようにするには、本当は事前の準備が一番の対処法になる。だが、未来は予測できないし、すべてに万全な準備など望むべくもない。そう考えると、長い人生では事前の準備よりも都度対処していくことがほとんどだと気づく。
まずは目前に迫る事象に対処しよう。準備できていればなどと後悔しても状況は改善しない。今ある問題に対処が完了したならば、次に備えることを考えてみよう。だが、一度経験したことはすでにあなたの糧になっている。それだけでも次への準備は半分終わったようなものかもしれない。
「どうしたらあの人のように冷静になれるのだろうか?」
自分と人は違う人間だし、これまでの経験も異なる。他人と比較するのではなく、あなたが今置かれた状況の把握に努め、そこをスタートラインとして動いてみるしかないのかもしれない。今ありのままの自分を受け入れるのだ。
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